米空軍から航空機メーカーに1960年代,スペックMIL-Q-9858Aで要求された事項の一つです。

品質に関わる費用(コスト)は,三つ,①予防コスト,②評価コスト,③仕損コストです。

これの①②③のどこに重点的に「品質コスト」を投入しなければならないでしょうか。①②③の順ですよね。

ただし,③の仕損コストは,結果のコストであって投入するコストではありませんが!!

 

①予防コストとは,「設計・開発における検証及び妥当性確認」及び「製造工程の検証」です。

その中で「設計・開発における検証」は,下記のような事項などです

・別法による計算の実施:設計計算,(性能計算,強度計算等の根拠ある計算)の実施

・試験及び実証の実施:部分試験,供試体による試験,各種信頼性試験,耐久性試験等

・発行前の設計段階の文書

・設計・開発段階での文書のレビュー

 

また,「設計・開発における妥当性確認」は,実際の使用条件での実証試験です。現在のMRJの型式証明のための試験は,その一例です。

さらに,製造段階における「製造工程の検証」(初回製品検査FAI)も予防コストの例ですね。

 

②評価コストは,製造段階における部品,製品等の検査及び試験のコストです。供給者からの購買品の検査・試験,製造段階での部品・組立工程における中間検査,完成検査,出荷検査等です。

③仕損コストは,製造段階で発生した不適合,顧客に納入後のクレームに関するコストです。

 

評価コスト(製品の検査及び試験)からは,製品の付加価値は上がりません。したがって,多くの企業は,検査業務を削減します。しかし,“0”とすることはできないでしょう。“0”としたらクレームが増えるでしょうね。時々次のようなことを,お話つぶやきます。警察官を“0”にしたらどうだろう。海外の貧しい国は,警察官を減らす時があります。結果は・・明白です。

 

翻って,仕損コストは,量産段階での発生する費用で,特に市場に出回ったクレームへの対応とその処置への費用は,法外な費用とブランドの低下に至ります。

上流工程(設計・開発段階)での品質確保が重要です。製品の検査・試験は,上流工程での「品質のつくり込み」が,適切であったという活動にしたいものですね。

 

1970~80年代に,品質コスト(Costs Related to Quality)の集計とマネジメントへの活用に関与したことを紹介しました。