東京電力福島第1原子力発電所3号機の使用済み核燃料プールからの取り出し作業が滞っているとの話です。
私(門間)は,福島県福島市出身ですので,このようなニュースには敏感です。2011年3月に福島原発が臨界になった時には,“ああ~!これで福島原発周辺は50年,否100年も使用できない環境になると頭をよぎり,身体が“気怠さと虚脱感”で覆われました。

もとに戻って,不具合はまず3月,使用済み燃料取り出しに使う専用機器を試運転した際に警報が連発したことです。
原因は電圧設定ミスでした。これは米国の工場で指示通りの試験が行われなかったことで起きました。東芝はこれに気づかず確認を怠ったというのです。
8月には,機器に使ったケーブルに保護カバーなどのない不良品があり,腐食し断線していたのです。ケーブルの不良品は,東電が海外メーカに明確な仕様を伝えなかったことで起きていました。(中略)

問題に気づける機会はありました。取り出し装置を受け取った後,国内で約3年間保管し,動作確認していました。そこで不良品が30件起きていましたが両社(東電,東芝)は対策をしなかったというのです。(中略)

一連の不具合はプールから燃料棒を移動させる機器で生じました。今後は原子炉内に溶け落ちた燃料の取り出しを待ち受けています。困難な廃炉作業に汎用品がそのまま使える場合は少なく,今後も海外に発注する機会が多いと予想されます。(中略)

規制委の更田委員長は17日の記者会見で「取り出し作業はこれからが本番。同じことを繰り返さないようにしてほしい」とくぎを刺しました。日本経済新聞2018.10.22

本件を読んだとき,F-15戦闘機ノックダウン機が米国からMHIに搬入された時,組み立てる前に厳格な受入検査・試験を,ペトリオットミサイル部品を日本に出荷する前,米国レイセオン社にオール日本メーカが数年にわたり出張して部品検査を実施して,合格品を日本に送っていたことを思い出しました。

原子炉のプールから燃料棒を移動させる機器を海外から購買し,使用するには2重3重の品質確認を行って使用することが絶対に必要です。取り返しのつかない状況にならないよう東電,東芝そして両社の協力会社に切望するものです。(TFM門間)